夢 / Dream
夢 / Dream
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橋口譲二による写真集。日本と日本人を見つめた一連の作品の5作目にあたる一冊。
本書では、明治、大正、昭和、平成という4つの時代を生き抜いてきた97人を訪ね、その生活の場を背景にしたポートレートと、共通の質問への回答によって構成している。撮影は1993年12月、大阪府堺市に暮らす堀秀一から始まり、1997年3月、大阪府岸和田市の阪口こすえで終わった。
橋口は、それまでに『十七歳の地図』『Father』『Couple』『職 1991-1995 WORK』を発表し、日本各地を歩きながら、人物を正面から撮影し、同じ質問を重ねることで、その人の生き方や時代の輪郭を浮かび上がらせてきた。『夢』ではさらに、「今まで住んだ場所」「今までどんな仕事をしてきたか」「もし生まれ変われるとしたら、どんな生き方がしたいですか」といった問いを加えている。
そこに写るのは、戦争、貧困、徴兵、奉公、労働、移住といった大きな時代の流れに翻弄されながらも、それぞれの場所で生き続けてきた人々である。橋口は、彼らの個人史を通して、日本の近代100年の時間を見つめようとしている。
「夢」という題名の通り、本書は、長い人生を生きた人々が自らの生をどう受け止めているのか、そのしなやかさや強さがどこから来るのかを問いかける。自由や豊かさを手にした現代の日本人と、限られた選択肢の中で生き抜いてきた世代。その対比を通して、「生」に対する謙虚さや、他者の存在を見つめることの意味を考えさせる作品集。
橋口が10年にわたり続けてきた、日本と日本人を知るための仕事のひとつの到達点。97人の肖像と声を通して、個人の人生と時代の記憶を重ね合わせた一冊。
[タイトル] 夢 / Dream
[出版元] メディアファクトリー
[出版年月日] 1997年5月26日
[ページ数] 105頁
[大きさ] 約308*308*16mm / 1,330g
[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語
[タイトルよみ] ユメ
[著者・編者等] 橋口譲二/著・写真・文、三村淳/デザイン
[印刷] 光村印刷株式会社/印刷・製本
[ISBN] 9784889914450
[状態] 中古【5】並(カバー:ヤケ、本体:天少シミ)
[付属品] カバー、帯
[掲載本] -
[関連展覧会] 「橋口譲二 日本人シリーズ」(東京工芸大学 写大ギャラリー、2017)
橋口譲二(はしぐちじょうじ)1949-
鹿児島県生まれ。写真家。
大学中退後に上京し写真を学ぶ。1981年、路上に集まる若者たちを撮影した「視線」で第18回太陽賞を受賞。以後、一貫して人々の肖像とその言葉を記録し続け、日本を代表するドキュメンタリー写真家の一人として活動する。
1987年より、日本人を主題とする撮影を開始。1988年『十七歳の地図』、1990年『Father』、1992年『Couple』、1996年『職 1991-1995 WORK』、1997年『夢』を発表した。全国各地を訪ね、人物を正面から撮影し、定型的な質問への回答とともに記録する方法によって、一人ひとりの個別性と、その背後にある時代や社会の姿を浮かび上がらせている。
また、『BERLIN』『Hof-ベルリンの記憶』『動物園』など、異なる宗教や政治体制のもとで暮らす人々や都市の記憶を扱った作品も発表。国内外で写真展やワークショップを行い、人物を見つめる独自の方法論を展開している。
主な作品に『十七歳の地図』『Father』『Couple』『職 1991-1995 WORK』『夢』『BERLIN』『17歳』『Hof-ベルリンの記憶』『ひとりの記憶 海の向こうの戦争と、生き抜いた人たち』など。
主な受賞歴に太陽賞(1981)、東川賞国内作家賞(1992)、日本写真協会賞年度賞(1992)など。
主な収蔵先に東京都写真美術館、東京国立近代美術館、川崎市市民ミュージアムなど。
< Related Figures >
August SANDER、江成常夫、鬼海弘雄、勇崎哲史、星野博美



