楽土 紀伊半島
楽土 紀伊半島
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百々俊二による写真集。1990年秋から約4年にわたり、奈良、和歌山、三重にまたがる紀伊半島を8×10インチの大型カメラで撮影した一冊。
大阪から奈良県北葛城郡へ移り住んだ百々は、葛城や吉野、十津川、本宮、新宮、尾鷲、伊勢などを繰り返し訪れ、山、川、海、集落、祭り、そこで暮らす人々と向き合った。紀伊半島の自然に包まれたときに感じた光、風、水の匂い、身体の中を血が流れているような感覚。そうした実感を、写真として定着させようとした仕事である。
撮影には8×10インチの木製フィールドカメラを使用。当初は風景を中心に撮影していたが、天川村で出会った少年たちとの出来事をきっかけに、百々の関心はより明確に人間へと向かっていく。「そこに、そのようにいるあなたが撮りたい」という思いで、土地に根を下ろして生きる人々に声をかけ、風景と人物を往還しながら撮影を続けた。
本書に写るのは、紀伊の山や川、海の広がりだけではない。その土地で働き、遊び、祭りに集い、生活を続ける人々の身体と表情である。自然と人間を切り離すのではなく、身体と風土がひとつながりであるかのように捉えた写真群からは、紀伊半島という土地の時間と、人々の生の気配が立ち上がってくる。
1996年、日本写真協会年度賞を受賞。のちに同じ紀伊半島を撮影した『千年楽土』へと続く、百々俊二の制作を考えるうえで重要な一冊。
[タイトル] 楽土 紀伊半島
[出版元] ブレーンセンター
[出版年月日] 1995年11月30日(初版第1刷)
[ページ数] 144頁
[大きさ] 約268*265*17mm / 990g
[フォーマット] ハードカバー
[言語] 日本語
[タイトルよみ] ラクド キイハントウ
[著者・編者等] 百々俊二/著、百々俊雅/表紙デザイン、森谷忠義/プリンティング・ディレクション、今井敏夫/製版
[印刷] 光村印刷株式会社/印刷・製本
[ISBN] 9784833905251
[状態] 中古【4】並〜並下(カバー:天地少イタミ・スレ、本体:三方少シミ、表見返しにテープ剥がしキズ)
[付属品] -
[掲載本] -
[関連展覧会] 「楽土紀伊半島」(新宿・大阪・札幌コニカプラザ、1995-1996)
百々俊二(どどしゅんじ)1947-
大阪府生まれ。写真家、写真教育者。
九州産業大学芸術学部写真学科卒業。1970年に東京写真専門学校教員、1972年に大阪写真専門学校(現・ビジュアルアーツ専門学校・大阪)教員となり、1998年に同校学校長に就任。2015年には入江泰吉記念奈良市写真美術館館長に就任した。
大阪、紀伊半島、日本海など、日本各地の土地と人々を長期にわたり撮影。大型カメラを用い、風土、生活、身体、記憶を主題にした作品を制作している。写真家としてだけでなく、長年にわたり写真教育にも携わり、多くの後進を育ててきた。
主な作品に『新世界 むかしも今も』『Horizon』『楽土 紀伊半島』『千年楽土』『沙羅双樹』『花母』『大阪』『遙かなる地平 1968-1977』『日本海』『空火照の街』など。
主な受賞歴に日本写真協会年度賞(1996)、第24回伊奈信男賞(1999)、日本写真芸術学会芸術賞(2007)、第23回写真の会賞(2011)、第27回東川賞飛彈野数右衛門賞(2011)など。
主な収蔵先に入江泰吉記念奈良市写真美術館など。
< Related Figures >
森山大道、東松照明、深瀬昌久、荒木経惟、百々新



